大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)193 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士吉永嘉吉の上告理由第一点について。

しかし、原判決は、要するに被控訴人(被上告人、原告)主張の婚姻を継続し難

い重大な事由と控訴人(上告人、被告)主張中の原判示被控訴人に不貞行為があつ

たことを認定しただけであつて、以上の各認定に反する当事者双方援用の証拠並び

に被控訴人本人尋問の結果等は採用しなかつたものと認めるを相当とする。されば、

原判決には所論の違法は認められない。

同第二点について。

しかし、原判決は、Dとの間に原判示のごとき人妻としての貞操を疑われる事実

のあつたこと、また、訴外Eと情交関係があつたとまで推断することはできないに

しても、人妻として極めて不謹慎な行為があつたことを認めただけであつて、その

余の姦通の事実をば認めなかつたことが明らかであるから、原判決には所論の違法

は認められない。

同第三点、第七点について。

しかし、原判決の事実認定は、挙示の証拠関係に照し肯認できないことはなく、

その間所論の違法は認められない。所論は、結局原審の裁量に属する証拠の取捨、

判断並びにその裁量に基づき適法になした事実の認定を非難するに帰し、採ること

ができない。

同第四点について。

しかし、原判決の認定した事実関係によれば、原判示不貞行為及びこれに起因す

る事情を除外しても、被控訴人主張の婚姻を継続し難い重大な事由が存する旨の原

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判決の判断は、これを正当として是認することができる。されば、原判決には所論

の違法は認められない。

同第五点、第六点について。

しかし、離婚の場合の慰藉料については、当事者の地位、年令、財産関係その他

諸般の事情を斟酌して決定すべきものであるから、控訴人の收入のほか所論扶養料

の支払を命ずる審判がなされていることを斟酌したからといつて違法であるという

ことはできない。その他所論は、原判決の認定しなかつた事実に立脚して原判決の

裁量を非難するものであつて、採ることができない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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